おすすめマーケティング記事 おすすめ 2016.10.20

【 2017年を占う 】Fintech(フィンテック)から垣間見える金融ビジネスの未来についてまじめに考えてみた。

【記事要約】
この記事では、最近広がりを見せている「Fintech(フィンテック)」について、その内容や事例を紹介しながら、20代から50代の男女に独自に行ったアンケート調査などを切り口に、金融ビジネスの未来について考察しています。ぶっちゃけとっても不便な「銀行サービス」。金融革命は成功するのでしょうか?

目次:

 

銀行の窓口ってやつはホントに…

 

先日、コンビニのATMで現金を引き出そうとしたら、カードが使用不可。2~3度試して電話で聞くと、「支店の窓口へ」と言われ、久しぶりに銀行の窓口に行きました。

最初は、たくさんある窓口に並んで、順番が来たら、「磁気異常は隣の窓口へ」。もう一度並び直して、順番が来たら、今度は「印鑑を」って、持ってきてないよ。印鑑って何時代の文化だよと言いながら、とぼとぼ帰りましたとさ。

 

なんだかなーと思ってちょこっと調べてみると既存の銀行への不満は、振込や引き落とし手数料、15時で閉まる窓口、使いにくいオンラインバンク、スマホアプリがない…などなど、でるわでるわ。そこで、私は立ち上がってないんですが、スタートアップ企業のみなさんが立ち上がってくれてます。

そうして出てきたサービスや社会の流れを、FinTech(フィンテック)とも言い、今、ものすごい勢いで人とお金が入ってきています。「ゴールドラッシュ」に例える人もいるぐらい。さて、なんだかいいコトがありそうですね。まずはどんなサービスが登場しているのか、見ていきましょう。

 

そもそもFinTech(フィンテック)とは?

 

そもそもフィンテックとは、「Finance Technology」の略で、日本語だと金融技術とか、金融ITってとこですかね。スマートフォンやタブレットなど、インターネットを核としたIT技術を活用して、新しい金融サービスを立ち上げる動きと、そうしてできた新しい企業やサービスのことも指しますね。

きっかけは2008年、アメリカの投資会社リーマン・ブラザーズの経営破綻から始まった世界的な経済危機、リーマンショックだとか。多くの金融機関が経営危機に陥って、税金による救済を受けたというのに、その資金を弱者救済へ使わず、融資利息や手数料を上げたり、貸し渋りをしたため、不満が高まったワケですね。加えて、解雇や倒産などで人材が金融業界からIT業界へと移り、一気にたくさんのフィンテック・スタートアップ企業が誕生したみたいです。

とはいえ、金融は規制も厳しく、銀行を開くとなると必要な資金も膨大なので、フィンテック企業はまず参入しやすいニッチな分野、少額決済や少額株式投資、消費者間融資などから突破口を開きます。

初期のスターは、インターネットでの少額決済のペイパル(PayPal)。まだフィンテックという言葉のない1998年に創業し、わずか4年でインターネット・オークション大手のe-bayに巨額で買収されました。その後も成長を続けて今や時価総額5兆円以上! 日本の企業でいうとホンダと同規模。すごくないですか。「ペイパル」出身者たちが後にYoutubeLinkedinYelp!などの立ち上げに加わったことからも、彼らがいかに優秀だったか想像できますね。
そんなフィンテックを語るうえで欠かせないのが「ブロックチェーン」という技術。もともとはビットコイン用の技術で、銀行やカード会社のように取引記録などを1カ所のデータベースで管理するのではなく、分散して管理するPeer to Peer(ピア・トゥ・ピア)システム。ホストが不要なので、コストも安く、直接個人間で取引も可能になります。この辺は話が長くなるので、またの機会に。

大手コンサルティング会社アクセンチュアによると、2015年のフィンテック企業への投資規模は過去最高で223億ドル、ということは2兆3200億円! 中堅国(世界60位ぐらい)の国家予算規模です。

 

そもそもFinTech(フィンテック)とは?

 

出典:accenture「ニュースリリース 2016年4月27日」
http:https://www.accenture.com/jp-ja/company-news-releases-20160427-1300

 

投資件数も右肩上がりで、有望視されているフィンテックのジャンルも広がっていますね。いくつか紹介します。

 

【個人間決済】

銀行を通さず、現金を手渡しするのではなく、スマホアプリやブラウザで送金するサービス。クレジットカード、ポイント、仮想通貨など、流通する「お金」はいろいろ登場しそう。

【クラウドファンディング】

インターネットを通じて、主に個人消費者を対象に、新商品や新サービスへの資金提供を募集するサービス。銀行融資より手軽に少額を集められます。

【仮想通貨】

暗号通貨とも呼ばれ、ビットコインが代表的です。現金でなく、仮想通貨のポイントで決済や送金をするシステム。どこかの国が運営しているわけではないので、通貨交換などの手間や手数料なく海外送金が可能。

【スマホ資産運用】

スマホで人工知能と会話し、それを元にビッグデータを解析して最適な資産運用先を提案するサービス、「ロボアドバイザー」が人気。そのまま自動で投資して資産運用までしてしまう「自動投資運用サービス」まであります。

【ユニバーサルクレジットカード】

複数のクレジットカードやポイントカードを記録して、1枚にまとめられるカード。財布がいっぱいになっている人には朗報です。「カード型ウォレット」とも呼ばれ、物理的なカード自体をなくし、スマホアプリで実現できる!一気にブレイクの気配ありですね。

【ネオバンク】

現金の入出金、振込や送金がネット上で手軽に手数料なしででき、複数の金融機関の口座をまとめて管理できる、銀行の代替サービス。スマホ完結の「アプリ銀行」はすでにロンドンに登場しています。

 

身近で便利! 最新スマホ決済事例2016

 

ここまでの例は、フィンテックに圧倒的に強いアメリカやイギリスの例ですが、日本でもじわじわとフィンテック的サービスが、特にスマホの中に入ってきています。使っていますか?

 

paypal

 

https://www.paypal.com/jp/

 

世界で1億5000人以上が使っているというインターネット決済サービス。海外通販やメルマガなどの有料課金の決済などでよく使われています。アカウントさえあれば、メールアドレスだけで決済でき、個人情報は相手に渡らないため、情報漏えいの心配は少ないです。ペイパルのセキュリティはかなり強固だと高い評価を受けてますしね。

 

「スクエア」 個人商店やイベントでもカード決済が可能に

 

square

 

https://squareup.com/jp

 

最近、カフェやイベントの売店などで、スマホやタブレットがレジになっていたり、クレジットカード決済ができたり、という経験が増えてきたと思いますが、それを可能にした決済代行サービスのひとつが「スクエア」。ドングル(小型のカード読取装置)をスマホのイヤフォンジャックに差し込めばクレジットカード決済ができます。これによって、カード会社が直接は相手にしてくれない小さなお店や、フリマ出店の時なんかでもカード決済ができるようになりました。「Airレジ(エアレジ)」「Coiny(コイニー)」「スマレジ」「ユビレジ」など、同様のサービスは多く、利用者にとっては選べて便利です。

 

base2

 

https://id.pay.jp/

 

無料ネットショップ作成サービスの「ベイス」。インスタント・コマースと呼ばれる分野の成長株ですな。彼らは自社で展開する決済サービスの「PAY.JP」にて、ID決済の「PAY ID」を提供しています。ID決済っていうのはあらかじめID情報とクレジットカード情報を紐付けておくと、IDだけでスムーズに決済できちゃうというスグレモノ。ちなみに同様の他社サービスは楽天ID決済やAmazonログイン&ペイメントなど。

 

「マネーフォワード」 銀行やカードの取引情報を自動でまとめて家計簿作成

 

moneyforward

 

https://moneyforward.com/

 

銀行、クレジットカード、証券会社、FX、ポイント、年金まで、口座情報を自動でまとめ、家計簿を自動作成してくれるPC&スマホアプリ「マネーフォワード」。資産管理にも使えます。スマホでレシートを撮影すれば、内容が自動で反映される機能も便利です。近いサービスとしては「Zaim(ザイム)」など。

 

「LINE PAY」 銀行を通さずLINE友だちに送金できる

 

line-pay

 

https://line.me/ja/pay

 

普段メッセージやスタンプのやりとりをしているSNSで決済できるサービス。一度登録すればクレジットカード情報を入れずにすぐに買い物の支払いができたり、 LINE友だち同士なら手軽に送金や割り勘が可能。銀行、郵便局、コンビニでもチャージ可能。飲み会の割り勘払い、ちょい借りの返済、不要品を友だちから買ったりした時にも便利。他にもFacebookメッセンジャー、SnapchatなどのSNSにも決済機能が。

 

liquidinc

 

http://liquidinc.jp/

 

最後に、まだ開発中のサービスですが、日本発で画期的なのでご紹介。指紋認証を使って手ぶらで決済ができると期待を集めています。人工知能を活用し、銀行が採用している指紋の静脈認証より高速で正確な個人認証ができることから、決済だけでなく、身分証代わりにもなるかもしれません。2017年の実用化を目指しているそう。これは便利。

 

でフィンテック的なサービスってどうなのよ? 利用状況や利用意向を聞いてみた。

 

と、技術はスイスイ進んでいきますが、利用するワタシたちの意識はどうか、聞いてみました。2016年3月24日発表の『Fintech(フィンテック)に関する意識調査』、2016年7月29日発表の『Fintechと金融サービスに関する調査』です。

 

●現在の金融サービスへの不満は手数料、営業時間、手続きの多さ

 

現在の金融サービスへの不満は手数料、営業時間、手続きの多さ

 

手数料は「自分のお金なのに」という思いがありますよね。まるっきり無料にすると銀行がつぶれると思うので、ワタシは口座管理料を年間いくらか課金して、手数料みたいな都度課金をやめてみたらどうだろうと思っているんですが、それより窓口がなくなって、ぜんぶネットになって手数料安くなるほうが先ですかね。話題の人工知能とかで。

 

●フィンテックに対して期待している人は3人に1人

 

フィンテックに対して期待している人は3人に1人

 

意外にもフィンテックに期待する人が少ない印象を持つ人が多いんじゃないでしょうか。実際に便利になった商品やサービスを使って見ないことには「どちらともいえない」というところでしょうか。ワタシみたいなマーケティング系の人間は自分と同じように「みんなが興味ある」と思いがちなので、心に刻みたいと思いますね。「現物を見せろ」と。

 

●「ネオバンク」「カード型ウォレット」に興味

 

「ネオバンク」「カード型ウォレット」に興味

 

調査したジャンルの中で人気が高いベスト3はこちら。
1)ネオバンク
2)カード型ウォレット
3)自動投資運用サービス

 

この記事の参考調査レポートを見る

『Fintech(フィンテック)に関する意識調査』

 

家計簿アプリで「3日ボウズ改善」

 

おまけ。利用者が広がっている家計簿アプリについて。MRCで2015年12月25日発表の『20代~50代の既婚女性に聞いた 家計簿アプリ実態調査』も見てみましょう。

 

●若い人ほど家計簿をつけ、家計簿アプリも使っている

 

若い人ほど家計簿をつけ、家計簿アプリも使っている1

 

若い人ほど家計簿をつけ、家計簿アプリも使っている2

 

既婚女性でなんらかの形で家計簿をつけている人はだいたい半分。年齢別に見ると、歳を
追うごとに家計簿をつけていない人が増えるという意外な結果に。20代既婚女性だと「家計簿アプリ」の利用率は3割近くまでいきます。

 

●金融機関連携機能を使うユーザーの4割が、「初めから抵抗を感じなかった」

 

金融機関連携機能を使うユーザーの4割が、「初めから抵抗を感じなかった」

 

家計簿アプリの特徴といえば、銀行やクレジットカードの取引履歴を自動で取り込めることですが、超個人情報なのでセキュリティに不安があるかと思いましたが、そうでもないようです。現在、金融機関連携機能を使っていないユーザーの3人に1人が、「利用してみたい」と答えているというデータもあります。

 

●金融機関連携機能で、家計簿アプリで続くようになった!

 

金融機関連携機能で、家計簿アプリで続くようになった!

 

金融機関連携機能を使うユーザーの3分の2の人が、「アプリ利用で家計簿が続くようになった」といい、半分以上の人が「できるだけ買い物はクレジットカード派」という結果に。「節約のモチベーションが上がった」「無駄遣いが減った」という人も多いです。

うまく活用すれば、生活を変えるほどのツールになるんですね。

 

日本でも便利なサービスが続々登場しそう!

 

実は日本はフィンテック関連の分野では遅れています。東南アジアやアフリカのほうが日本より積極的で成果も上がっているみたいですし。

アクセンチュアの調査でも、フィンテックへの日本の投資額がかな~り少ないことがわかります。

 

フィンテックへの投資額グラフ

 

引用:accenture
https://www.accenture.com/jp-ja/insight-fintech-evolving-landscape

 

そこで、2016年5月にはフィンテック法案とも呼ばれる改正銀行法が国会で成立しました。銀行の他企業への出資制限、仮想通貨の普及に向けた消費者保護規制などが盛り込まれていて、これで銀行などのフィンテック企業への出資が増えて、ブレイクする会社も出てくるだろうと期待されているわけです。まずは一歩前進ですね。

でも、既存の金融機関にとっては、フィンテック企業に投資することで、自分たちの本業が食われてしまうかも、という「イノベーションのジレンマ」がありますね。、さて、どうなりますか。

MRCでは「フィンテック」についても継続的に調査していきますので、興味のある方は是非
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参考調査:20代~50代に聞く!『Fintech(フィンテック)に関する意識調査』

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