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【 RPAとは? 】 働き方改革の期待を集める”RPA”の基本から成功事例、ツール選びまでを一挙解説!

 
 
目次:

 

 
 
 
 

ソフト業界の希望の星、RPA

 
2017年ごろから、急に騒がれ始め、いまやビジネスショーなどでも大きくプッシュされている「RPA」。ホワイトカラーのパソコン作業を自動化するツールですが、「働き方改革」や「労働生産性」「少子化」といった側面からも注目を集めています。
 
なんと、NHKの朝の情報番組「あさイチ」で取り上げられるほど、幅広く注目を集めています。
 
NHK
※画像引用:「あさイチ」|公式サイト
 
市場規模も拡大中で、ITコンサルティング会社の調査によると、2017年で35億円。手書き書類をデータ化するのにRPAと合わせて使われることのある「OCR」(Optical Character Recognition/Reader=光学的文字認識)市場を抜き、2022年には400億円まで到達すると予測されています。
 
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※画像引用:ITR|ITRがRPA市場規模推移および予測を発表・2018年10月25日
 
ずいぶん景気の良い話ですが、なんでそんな期待されているのでしょうか? 今回はこれからどんどんオフィスに入ってくるであろうRPAについて、基本を一挙に紹介します。
 

 
 
 
 

そもそも【RPA】とは

 
●RPAの基本的な定義は?
 
RPAとは、英語の「Robotics Process Automation」の略で、「ロボットによる業務自動化」と訳されることが多いですね。ロボットというと、Pepperなど機械のロボットが思い浮かびますが、「ソフトウェアロボット」という言い方もあります。RPAツールで作成した一連のプログラムのことです。
 
●エクセルのマクロとの違いは?
 
RPA関連でよく聞かれるのは、「エクセルのマクロとどう違うの?」という質問です。どちらもパソコン作業を自動化する便利なものですし。これははっきり線引きがあるわけではありませんが、一般的には区別されます。
 
RPAとは
 
・複数のアプリケーションを横断した作業を自動化でき
・プログラミングが不要
 
なツールを指すことが多いです。
 
●RPAに何ができるのか?
 
文章で説明してもイメージしにくいと思いますので、動画を見てみてください。
 

 
 
普段行っているパソコン作業で、いつも同じ流れで行う定型処理を自動化します。作業は大きく2種類に分けられます。
 
1)画面操作系の自動化
キーボードやマウスを使ってボタンを押すなどの画面操作を記録して自動化。
 
2)ワークフローの自動化
様々なアプリケーションでの作業を順番に組み合わせて、順に実行していく自動化。ワークフロー(シナリオ)とも呼ばれます。
 
この両方を組み合わせて、一連の作業を自動化していきます。パソコンで行っている処理であれば、基本的には何でも自動化できます。
 
<例>
各営業所からメール添付で送られてくる営業報告書を所定のフォルダに保存し、商品別売上高を抽出して、合計表を作成し、マネージャーたちにメール送付し、BIツールにデータを渡す
 
<例>
競合商品の価格を複数の通販サイトで検索し、各サイトでの価格を集計し、表にする
 
<例>
インターネットバンクの本日分の取引履歴データをCSVファイルでダウンロードして、会計システムにインポートし、入金や出金の有無を照合する
 
<例>
原稿と写真を用意しておき、指定した時間にブログやSNSに投稿する
 
などなど。「これ、毎日苦労してる!」という方も多いのではないでしょうか?
 
●RPAのクラスとは?
 
と、ここまででもスゴイですが、RPAはAIを搭載して進化しようとしています。RPAの「クラス」と呼ばれますており、クラスには3段階があります。
 
 
クラス1:RPA(Robotic Process Automation)
・定型の作業を自動化するという段階。「言いつけ通り動くRPA」です。
・ルールベースという言い方もされます。これまで例に挙げてきたのはすべてクラス1で、現在使われているRPAはほとんどがこのクラスに該当します。
 
 
クラス2:EPA(Enhanced Process Automation)
・AIを搭載した拡張型RPAという段階。「判断するRPA」です。
・画像解析や音声解析、自然言語解析で、手書き文字や写真、動画、音声などを解析してデータ化し、それを機械学習して、判別したり予測したりできるようになります。
・手書き書類の抜け漏れ判定、売り上げ予測などが当たります。
・今でも一部のRPAツールはこの段階まで来ています。
 
 
クラス3:CA(Cognitive Automation)
・AIで判断まで完全自動化した段階。「考えるRPA」です。
・クラス2に加えて、ディープラーニングを使うなどで、意思決定まで行います。
・天気や最近の販売動向などのビッグデータから原材料の最適な仕入れ数量を割り出し、発注をかけるといった、人間を超えた業務の自動化が可能になります。
・まだ難しいとされていましたが、コンサルティング会社のデロイト トーマツが2018年4月、クラス3とされる次世代RPAサービスを発表しました。
 
※参考:デロイト トーマツ|自然言語解析AIエンジン「COTOHA®」を活用した次世代RPAサービスの提供を開始
 

 
 
 
 

RPAのメリット、デメリット

 
ではRPAを使うことによりどんなメリットがあるのか、逆にデメリットは何か、整理してみましょう。
 

RPAのメリットは?

 
・人間の時間を空けられる
「働き方改革」の文脈で語られるメリットです。機械にできる仕事は機械に、人間にしかできない仕事を人間に、が実現できます。
 
・生産性向上
ソフトウェアなので、24時間365日働き続け、エラーやミスも少ないので、RPA1体で人間2〜5人分のパソコン作業に相当すると言われます。
 
・コストが低い
基幹システムなどと比べてパッケージ化されていることも多く、専用のサーバーなども不要、教育コストもあまりかからないため、導入コストは低く抑えられます。導入後の運用コストも低くなります。
 

RPAのデメリットとリスクは?

 
・バージョンアップや仕様変更に弱い
OSやアプリケーションのバージョンアップで仕様が変わることで、使えなくなることがあります。最悪の場合、誤動作もあります。
 
・誤った処理でも実行し続ける
一度設定すれば、それが誤った処理でも自動的に行い続けます。
 
・認証作業を加えるとセキュリティリスクが増す
自動化する作業の途中にIDやパスワードを入力する処理を加えると、権限のない人や外部に漏れてしまうリスクが出てきます。
 
デメリットは人間にも言えることなので、必ずしもRPAならではのデメリットとは言えませんが、RPA化することにより、一連の作業が自動化、つまりブラックボックス化するので、人間が気付きにくい構造になるということは言えます。
 

 
 
 
 

【Fastask】ビジネスでの注目度は?

 
実際、どの程度使われているのか、MRCではインターネットリサーチサービス「Fastask」を使って、RPAを含むAIツールについて調査しました。
 
MRC独自調査:「AIツールとマーケティング業務に関する実態調査」(2019年3月6日)
 
調査対象は、20歳~59歳のマーケティング、広報、販売促進、市場調査・分析、クリエイター、478名。RPAの対象であるホワイトカラーです。
 
まず、導入率について。
 
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現在、RPAを含むAI系ツールを導入している人は、まだ17.3%です。導入予定、導入案が出ている、まで含めると、約4割。導入する可能性はある、まで含めると約7割です。今導入すれば、まだライバルより早いかもしれません。
 
Fastask_p9
 
AI系ツールの中では、RPAの導入率は高く、41.6%です。
 
チャット/顧客対応ツール(チャットボットなど) 50.6%
RPA 41.6%
BIツール 32.5%
広告運用ツール 32.5%
MAツール 29.9%
CRMツール 28.6%
UI/UX改善ツール 24.7%
の順です。
 
ちなみに、AI関連のビジネスショーでRPAの前にプッシュされていたのがチャットボットでしたね。
 
導入率を年齢別にクロス集計してみます。
 
Fastask_p8
 
RPAは他のツールと比べて、40代・50代の導入率が高いことが特徴です。他のツールは、現場でITツールを活用する立場である30代の導入率が高いです。RPAはマネジメント層、経営層まで使うツールであることがわかります。
 
最後に、AIツールを導入するとどんな効果があるのかについて。
 
Fastask_p11
 
RPAだけではありませんが、効果としては、こんな順番です。
 
業務効率が改善した 44.2%
業務負荷が改善した 35.1%
顧客の状況をより理解することができるようになった 28.6%
労働生産性が向上した 26.0%
新しい業務や企画にチャレンジできるようになった 26.0%
より緻密な戦略を立てられるようになった 22.1%
売上などの成果が向上した 18.2%
早く帰宅できるようになった 16.9%
 
まさにRPAが目指す流れです。効率が上がり、負荷が減り、新しい企画にチャレンジできるようになって、売上が上がり、早く帰宅できるようになった。美しい姿です。
 
クラス2やクラス3のRPAが広がれば、「早く帰宅できるようになった」まで到達する人の数は増えそうです。
 

 
 
 
 

RPAで業務効率化した事例

 
続いて、実際に導入し、成果を上げている会社はRPAをどう使い、どんな成果を上げているのか見ていきましょう。
 
 

1)三菱東京UFJ銀行は20件の業務を自動化して2万時間の労働時間を削減

 
金融業界は書類仕事が多く、法律で様々なデータを保管する必要があるなど、事務処理の多い業界。いち早くRPAの導入が進みました。なかでもMUFJグループはRPA化に積極的です。
 
たとえば三菱東京UFJ銀行では、
・処理件数が数百、数千という大量業務であり、扱うデータも多い業務
・連続したプロセスが多い業務
・一つ一つは負荷の高い作業ではないが、一日のうち何度も実行する必要がある業務
 
というRPAに向く3タイプの業務を中心に、約20件の業務をRPAで自動化することで、約2万時間の労働時間を削減したそうです。
 
参考:MUFG INNOVATION HUB|三菱東京UFJ銀行が可能性を拡げる、金融機関でのRPA導入による業務効率化
 
 

2)ヤフーは非エンジニアによるRPA導入でイレギュラー処理の作業時間を70%スリム化

 
IT業界もパソコン作業が多く、ツールへの抵抗も少ないので、比較的RPA導入が進んでいます。
 
たとえばヤフー北九州センターでは、業務自動化のニーズは大きいものの、システム部門のエンジニアに頼めば時間がかかり、自分でVBAを設定するのは難しいという問題に直面し、「エンジニアではないスタッフでも自動化したい」ということで、RPAツールの活用を開始しました。
 
まず、インターネット広告の配信管理に関わるチームで、顧客とのサービス申請受付や返金処理業務など、どうしても発生してしまうイレギュラー処理にRPAツールを使いました。それまでは手作業で対応していたものを、目視のチェック作業以外は自動化し、70%の作業時間スリム化を達成しています。
 
参考:NTT Data|ヤフーがWinActor®導入で目指す未来の働き方
 
 

3)社員40人、IT専任者がいないオカフーズはRPA導入で年間200時間削減を目指す

 
RPAは大企業が数千万円かけて開発するものから、無料のツールまであり、中小企業でも導入しやすいことも特徴です。
 
たとえば骨取り切身の専業メーカーである築地のオカフーズ。社員約40名、システム部門はありません。そこでパソコン操作が得意でプログラミングも多少できるスタッフに2週間勉強してもらい、RPAツールを使い始めたそうです。
 
そして、生産管理業務で、Excelシート上の商品データから、商品コードや数量などのデータを基幹系システムに対して入力する作業を全自動化、年間100時間程度の業務時間削減になりました。ツールの設定を改良し、周辺業務も加えることで、最終的には年間200時間以上の業務時間の削減を見込んでいるそうです。
 
参考:オカフーズ公式|オカフーズのRPA導入事例 中小企業の導入責任者の経験から
 

 
 
 
 

チャットインタビューで見るRPAの効果と苦労

 

「年間100万円の削減になりました」

 
社員数約120人、サービス業とシステム開発を行う会社に勤めるモニタさん。他社の業務をマネジメントする仕事をしているそうです。
 
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RPAは1年ほど前、社長がRPAの本を読んだことをきっかけに導入したそうです。全社ではなく、パソコン作業の多い部署から導入しています。
 
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システム部門はなく、モニタさんと同じ事務職種で、パソコンに詳しい方が通常業務の傍らで導入作業を進めたそうです。
 
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無料トライアルを経て、RPAツールとして国内シェアNo.1の「WinActor(ウィンアクター)というツールに決めた後、3カ月以上かけて苦労して導入されたそうです。やはりノンプログラマーではすんなり簡単にどうにゅうとはいかないようです。ベンダーが開催する講習などに行って勉強したといいます。
 
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導入前には、部署ごとに何を自動化するかを話し合い、絞っていったそうです。この工程は重要です。なんでもかんでも自動化しようとすると負担が大きいです。一般には、「簡単なのに回数が多い」作業、「単純で地道にデータを移し替える」作業あたりが、導入の手間の割には効果が大きいようです。
 
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モニタさんの会社が自動化したのは2つの作業です。まず、社内システムから入金データを抽出する作業で、多いときには1日100回も抽出ボタンを押していたものが自動化されました。
 
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社内システムで決済完了したら、それを関係部署の人に「決済完了しました」とメールする作業も自動化したそうです。地味に手間がかかりそうな作業です。
 
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RPAを導入したことで、効果は絶大、年間100万円ほどの削減になったそうです。
 
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今後は、社内の各部署でさらにRPA化を進めていく計画だそうです。丁寧に導入作業を進めたことが成功の理由だと思われます。
 

 
 
 
 

まとめ|事務作業の3分の1はRPAに置き換わる!?

 
少子化で人口減少が続き、労働者も減少している日本にあって、RPAは「人の数を増やさず業務遂行量を増やす」業務効率化の助けになります。2025年までに、事務的業務の1/3の仕事がRPAに置き換わるとも言われています(※)。
参考|一般社団法人日本RPA協会
 
これから本格的にAI搭載のRPAが進化していけば、多くの業務を自動化できそうです。この流れに乗り遅れると、競合にリードされてしまいます。今から小さい業務からでも挑戦していきたいところです。
 
実際に導入する場合には、無料、有料、様々なツールやサービスが出てきていますので、またMRCでじっくり紹介していきます。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。今回紹介した独自調査「AIツールとマーケティング業務に関する実態調査」の詳しいデータは、下記からダウンロードできますので、ぜひ。記事に共感いただけましたらシェアやFacebookページのいいね!もぜひお願いします。
 

■Sprint(スプリント)とは?

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